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「ブックオフで利益商品がどうやって生まれるか」については、ステップ1で説明しました。
ここでは、もうちょっと抽象的に「稼ぎの構造」について考えてみたいと思います。
この記事の内容を知れば、他の古本屋でも利益商品が探せることと思います。
くわしくイメージできなくても、「色々な切り口があるのだなぁ」とざっくり確認してもらえれば、ひとまずは大丈夫です。
「どういう感じで稼げるのか」について、まずいくらかの当たりをつけようぜぇ?
レア本ばかりを仕入れるわけではない
本せどりと言うと、これから始めようと思っているなど方は「レア本を探して売る」という感じでイメージしているのではないでしょうか。
例えば、こんな感じの本ですね。
キャンディ・キャンディはアニメ化もされた人気マンガですが、権利関係でなにやらあったらしく、新しい本が出ていないそうです。
なので、高く取引されているわけです。
こういう本を古本屋で安く仕入れられれば、アマゾンやメルカリなどで高く売って稼ぐことは可能です。
ただ通常の本せどりでは、このようなレアで高値な本を仕入れることもあるのですが、それはごく一部でしかありません。
つまり、たいていはレアでもなんでもない本から、利益を抜いていくということになるわけです。
でもレアでない本で、どうして稼げるのでしょうか。
まずはそこのところを理解することにしましょう。
仕組みが理解できていると、仕入れも出品作業もくじけることなくできやすいからです。
稼げる仕組み①:空間編
利益が取れる本がどんな感じで人の手に渡り移動していくかを理解すると、稼げるパターンの一つが分かります。
例えば、こんな感じの「専門的な本」をとある人(Aさん)が買って、古本屋に売り、それをアナタが仕入れる場合の流れを考えてみましょう。
典型的なパターンは、こんな感じになるハズです。
- Aさんが郊外の家から出かけて、街中の大きな本屋で上記の本を買う。
- 読み終わり、家の近くの古本屋で売る。
- 古本屋の棚に並ぶが、専門的な本を郊外の古本屋に探しに来る人は少ないので売れ残る。
- 値下げされる。
- 値下げ後の価格であれば、仕入れてアマゾンで売れば稼げるのでアナタが仕入れる。
つまり、「専門書が街中から郊外へと移動することで大きく値が下がり、そこを捉えると稼げる」というわけです。
ちなみに、古本屋の棚からアマゾンなどネット上の棚に移すのもまた、本を移動させることですね。
「ものが移動すると、その場その場での価値が違うので価格が変わる」というカラクリがあるわけです。
大航海時代には、インドなどからヨーロッパへスパイスを移動させることで、多くの人がお金を儲けました。
「ニーズに応じてあちらからこちらへ商品を移動させる」というのは、稼ぎの王道なわけですね。
なお、アマゾンでの価格の調べ方については、次のステップ2の記事で説明します。
稼げる仕組み②:時間編
「時間を利用する」こと、つまり「タイミングを捉えること」で稼げるケースもあります。
例えば、このような本です。
いわゆる「赤本」と呼ばれるもので、大学入試の過去の問題、いわゆる「過去問」が収録されている書籍です。
赤本は、10月くらいから急激にニーズが高まります。
「ある程度まで勉強が進み、秋口になると過去問にトライし始める受験生が多くなる」ということです。
赤本は過去2~3年程度分収録されているものが多く、その場合、例えば「試験対策として、過去5年分くらい解いておきたい」と考える人は、古本を探すことになります。
そういう感じで、価格が高騰し、それを知っていてあらかじめ仕入れておけば、首尾よく稼げるわけです。
もちろん、試験というのは大学入試だけではありませんから、試験日を知っておくと、色々な試験で繰り返し利益が取れることになります。
なお過去を含め、本の価格がどう推移しているかを調べる方法についても、次のステップ2の記事で説明します。
稼げる仕組み③:情報編
空間や時間を意識する話をしてきましたが、情報についても上手に使えば稼げるようになります。
例えば、有名人が「いい本だ」と紹介したタイミングで、古本が高騰する場合があります。
実際、有名なユーチューバーがこの本を紹介したことで、3倍以上の高値になったことがありました。
他にも小説や漫画の映画化が決まったタイミングなどに、原作の古本が値上がりする場合があります。
また人気スポーツ選手が引退するタイミングで、過去のムック本が非常に高価になるというケースもあります。
アンテナの感度を上げて情報をつかむことで、稼ぐチャンスが広がるのです。
稼げる仕組み④:状態編
本の状態に着目すると稼げるというパターンもあります。
過去「ほぼ新品」だった本で利益が取れた本は、こんな感じのものです。
「本の状態」というのは、使用感のほとんどない新品に近いものもあれば、逆に書き込みやドッグイヤー(ページの角をしおり代わりに折り返すもの)があったり、汚れや破れがあったりなど、じつに様々です。
本せどりをするとなると、ブックオフは店舗でのメインの仕入先になります。
そのブックオフですが、状態によって細やかに値付けを変えるということをあまりしていない場合が多いです。
実際に仕入れることが多い「安い値付けの本」では、なおさらです。
つまり、「この本はボロいので、200円じゃなくて130円にしました」というような細かい値付けまではしていないということです。
これは逆に言えば、「状態がいい本でもそれほど高くなく入手できることがある」ということになります。
当然ですが、「同じ本なら状態がいい方が高く売れる可能性が高い」です。
本の状態も加味しながら仕入れをすることで、稼ぐパターンは増やせるのです。
稼げる仕組み⑤:価格編
どんな商品でもそうですが、当たり前の話として、価格というのは重要なポイントです。
価格を考慮することで、大きめの利益が得られた本の例は、こんな感じのものがあります。
この本の定価は、11,000円です。
これを1,000円で仕入れ、6,000円で売却できました。
このように、高い本の方が利益を狙いやすいです。
逆に言うなら、「価格が500円の本で利益を狙おうとするのは至難の業だ」ということになります。
アマゾンで売るとなれば手数料も取られますし、本を送るのには送料も必要です。
安い本だと、それなりのプレミア価格になっていなければ、利益は見込めません。
そもそもの値段が高いものを狙って仕入れていくこともまた、稼ぐための一つの方法なのです。
稼げる仕組み⑥:台帳編
「台帳を作って、同じ本を何度も仕入れる」というのも、稼ぐ仕組みの一つです。
個人的に、実際にリピートして仕入れられた本には、例えばこんな感じのものがあります。
過去に利益が取れた本のリストを作って、台帳にしておけば、それが利用できます。
つまり、「稼げた本は次回も稼げる可能性が高いから、何度も狙っていこう」という話です。
この記事でも、すでに何冊か、実際に利益が出た本を例として出しました。
それらが店舗やネットで安く仕入れられれば、稼げる可能性が高いです。
自分で仕入れて利益が得られた本は、何度も仕入れを繰り返し、利益を増やしていきましょう。
まとめ
以上、6つの稼げる仕組みを解説しました。
これらをすべて意識したうえでせどりを始める人は、ほとんどいないと思います。
何も知らずにスタートを切る人と比べたら、それなりのアドバンテージであるはずです。
この記事で「本せどりで稼ぐのには色んなパターンがあるんだな」ということが分かったら、次のステップ2に進みましょう。
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本せどりの利益商品には色んなパターンがあるっちゅーこっちゃやで。